お家にあるお仏壇を手放すタイミングというのは人それぞれ異なりますが、きっかけになる出来事は似ている点があります。今回は、お仏壇をどんな時に手放しているのかを、これまでに私が実際に関わってきたお客様の情報を元にベスト5をご紹介致します。
本記事をご覧頂くことにより、お仏壇を持ってらっしゃる方は、いつまで見ないといけなくて、反対にどういうときに手放しても問題ないのかが分かるようになります。
また、お仏壇の持ち主の方の場合と、引き継いだ方の場合によっても考え方が違います。ですから、それぞれの立場になってベスト5を選ばせて頂きました。ご自身がどちらの立場かを判断頂き、ご参考にしてください。
本記事で伝えたいポイントを先取り
- お仏壇を見ていた方が亡くなった場合、自分で判断しやすいため処分することが濃厚
- お仏壇を見ていた方が施設に入った場合、施設に持って行けなければ処分が濃厚
- お仏壇を見ていた方が長期入院した場合、入院している方と話し合いのうえ検討
- お仏壇がある家を引っ越す場合、引越し先が小さくなることが多いため処分が濃厚
- お仏壇がある家を建て替える場合、基本的には処分はされず一時預かりが濃厚
お仏壇を見ていた方が亡くなったとき
Best5の第一位はこちらです。お仏壇を見ていた方が亡くなったときになります。お仏壇を見られている方の多くはご高齢の方となり、亡くなれたタイミングで処分してしまうことになります。大抵は、ご両親のどちらかがお仏壇を見ていましたが、亡くなってしまったことをきっかけに自分の代でも引き続き見ていくかを迫られます。
しかし、ほとんどの方が、古くから長年あるお仏壇は、サイズが大きいため自分の家には持ってこれなかったりします。また、昨今は、和室がある家が減っている関係もあり、お仏壇の見た目が正直古臭いため、家に置くのは他のインテリアと合わないと考えられる方もおります。
これまで見ていた方が亡くなられた場合、”死人に口なし”という「ことわざ」があるように、お仏壇の処分に対して反対されることもないため、処分に踏み切る方が多く見られます。
私がお仏壇じまいを執り行ってきた中でもアンケート結果で一番多いのがこの理由による処分でした。
お仏壇を見ていた方が施設に入ったとき
続いてBest2は、お仏壇を見ていた方が施設に入ることになった場合です。実家に一人では暮らしていくことができないとなった祖父母や両親に代わって、お仏壇を見ていくかどうかを迫られます。施設に入るくらいのサイズ感であれば、一緒に持って行く方もおられますが、入らないとなれば、処分を検討するとなります。
さらに、大事なお位牌や遺影は施設に飾るために持って行かれる方が多く、残ったのは中身がないお仏壇のみとなります。こうなっては、あまりお仏壇だけを見ておく必要も感じなくなり処分されることになります。お仏壇は、あくまでご本尊やご先祖様を守るお家となりますので、役目を終えてしまったとも言えます。
祖父母、ご両親が施設に入ってお仏壇を見る方がいなくなった場合は、お仏壇処分を検討されるのがいいでしょう。
お仏壇を見ていた方が長期入院をしたとき
お仏壇を処分するきっかけBest3は、お仏壇を見ていた方が長期の入院をする場合です。Best2の施設に入る場合と近しい理由ですが、幾つか違うことがあります。病院の場合は、お仏壇を持って行けない可能性が高いということです。まず、個室でなければスペースの問題で持って行くことが出来ません。
仮に個室だったとしても、施設に入居するよりは期間が短いため、持って行かずに家に置いておかれる方もいます。家に置いている間、誰か代わりに見てくれる方がいればいいですが、いない場合は、これを機に処分を検討してもいいでしょう。
しかし、難しいのは、お仏壇を見てきた入院されている方は、いつか家に戻ってまたお仏壇を見たいと考えているかもしれません。そのため、安々と処分に踏み切れない可能性が高く、相談をしなければいけないでしょう。
相談の結果、処分に同意してもらえない場合は、代案として、お仏壇に代わる何か拝める対象物を別に用意してあげるのもいいかもしれません。現在、手元供養と言いまして、簡易なご供養物が沢山世の中にありますので、ご参考ください。
家の引越しをする必要が出たとき
お仏壇を処分するタイミングBest4は、家の引越しをする必要が出たときです。家を引越ししなければいけない理由は様々ですが、よくありますのが、両親を自分の家の近くに住んでもらうための引越しです。
遠方で、中々面倒を見ることができないが、一人で住ませておくのは怖いために引越しをするケースが間々ございます。その際、これまでは戸建ての実家で大きな部屋がありお仏壇を置くスペースも十分にあったのが、引越し先は賃貸の一人で住めればよい小さめのアパートやマンションに引越しされるのがほとんど。
その結果、お仏壇を引越し先には大きすぎて入らなかったり置くスペースが確保できないために処分をされることになります。尚、お仏壇を処分する場合は、小さいお仏壇に買い替えという手段もあります。もし、引越し先でもお仏壇が必要でしたら、ミニ仏壇というモノを調べて頂ければ見つかるかもしれません。
家の建て替えをする必要が出たとき
お仏壇を処分ケースBest5は、家の建て替えをする必要が出たときです。最後のこちらのケースでお仏壇を処分する方は、実はあまりおられません。建て替えですから、土地の広さは同じ、家の大きさもほとんど同じとなり、お仏壇が置けないために処分する必要がないからです。
むしろ、建て替えの方は、お仏壇を一時的に避難するために預かってもらう方が多いように感じます。建て替えが完了したら、またお仏壇を置いてお祀りされます。
どうしても処分される方の特徴は、お仏壇が汚すぎるあまり、建て替えた綺麗な家には置きたくない場合が当てはまるでしょう。また、建て替えの家に和室は作らないため、インテリアにそぐわない場合もありえます。
いかがだったでしょうか?お仏壇を処分するきっかけBest5をご覧頂きました。こちら以外にも、私がお客様からお話を聞いた限りでも、別のきっかけもありましたが、今回は当てはまりやすいものに厳選してお話いたしました。
お仏壇の処分をいつしたらいいのか迷われた場合は、世間的にどんな時に処分をしているかを知ることで、お仏壇処分の適切なきっかけをご判断いただけますと幸いです。今回もお読み頂きありがとうございました。
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