「お仏壇を引き取ってもらえることになった」、「親戚に譲ることにした」、といったようなタイミングはないでしょうか?何かをきっかけに見ていたお仏壇を譲る際に、普通に譲るだけではいけません。
また、お仏壇を譲り受ける方にとっても、これからお仏壇を見ていかれるため、より本記事に記載の点は確認された方がよろしいかと思います。
本記事をお読み頂くと、お仏壇を譲る際、また譲り受ける際に気を付けるべきこと5つを、分かりやすくご説明しております。特に最後の5つ目が非常に重要な内容となっておりますので、ぜひ最後までご覧くださいませ。
本記事で伝えたいポイントを先取り
- 檀家に入っているお寺さまにはしっかり報告をしましょう!
- お仏壇の宗派を確認しておきましょう!今後法要をご依頼するために知っておきましょう!
- 2つ以上のお仏壇を同じ部屋に置いてはいけません!
- 必要な仏具が揃っているか確認しておきましょう!
- 引き受けるときは、魂抜きが済んでいるかを必ず確認したうえで引き取りましょう!
お寺さまに確認を済ませたか?
1つ目はお寺さまへの確認が済んでいるかどうかになります。ここで言いますお寺さまとは、檀家に入っているお寺さまという意味です。お寺さまは、長年、お仏壇のご供養を行って頂いた経緯がありますので、手放すにあたってのご報告はしておかれた方がよろしいかと思います。
お寺さまによっては、お仏壇を手放す際の注意点などを教えてもらえるかもしれません。しかし一方で、手放すことを反対されるお寺さまが全くいないとも限りません。お仏壇を手放すなんて不謹慎、罰当たり等、場合によっては言われる可能性もゼロではありません。
そのため、お寺さまとの関係性や人間性を考えたうえでご相談くださいませ。因みに、お仏壇を手放すことを反対するお寺さまは、手放されると回忌法要などの必要が無くなり、関係性が希薄になるかもしれないと思っています。
ですから、お寺さまには、お仏壇を手放した後も関係性が希薄にならないことを伝え、安心させてあげるのがいいでしょう。
また、お仏壇を譲り受ける立場の方は、お寺さんとの話し合いが終わっていないままお仏壇を引き継ぐと、後から何か揉め事になるかもしれないと思われるでしょう。それでは、中々引き取り辛いので、しっかりお寺さまとの話し合いは終わらせておきましょう。
宗派の確認を済ませたか?
2つ目は、宗派の確認を済ませてあるかになります。現在の日本では156ほどの宗派が存在致します。宗派によって信仰しているモノや大切にしている考え方が全く変わって参ります。そのため、お仏壇を譲り受ける方は、宗派を確認する必要がございます。
細かいお話になるかもしれませんが、宗派によってお経も変わります。ですから、今後お呼びするお寺さまについては、同じ宗派のお寺さまでないといけません。お近くのお寺さまで同じ宗派の方がおられるのかも確認しておいた方がよろしいでしょう。
また、宗派によってお寺さまの数がバラバラですから、もし、遠方にしかおられない場合は、お車代金も多くかかって参ります。ご注意頂き、宗派の確認を済ませておきましょう。
2つ以上の仏壇が自宅にあることにならないか?
3つ目は、お仏壇を譲り受けることで、家の中にお仏壇が2つ以上にならないかどうかです。お仏壇が家に2つ以上になってしまう場合、原則として、同じお部屋には置かないようにお願いしております。
稀に、同じお部屋に横並びでお仏壇を置いている方がおられますが、正しくはあまりよくありません。理由としましては、別々の仏様が同じお部屋におられると喧嘩をしてしまうと言われているからです。
お仏壇が2つ以上になる場合は、せめて別々のお部屋に置くように心掛けましょう。また、宗派によって若干考え方が異なりますので、お寺さまに確認いただくもいいかと思います。
必要な仏具類は揃っているか?
4つ目に確認頂きたいことは、仏具類が全て揃っているかになります。基本的な仏具類は下記を見て頂いて揃っていないモノがありましたら、引き継ぐ機会に購入されるのもいいでしょう。全てが必要というわけではございませんが、それぞれ役割がありますため、この機会にご確認くださいませ。
尚、お仏具の名称を記載していますが、どういったモノが判断がつかない場合においては、インターネットでお調べ頂き、ご確認をお願い致します。
- 花立
- 火立
- 前香炉
- 線香差し
- 茶碗器
- 仏飯器
- 仏器
- お鈴
- りん棒
- 湯呑
- マッチ消し
お仏具は、お品にもよりますが数百円くらいからございますので、ご検討ください。
ご供養を済ませてあるか?
最後の5つ目は、お仏壇のご供養を済ませているかになります。今回、一番大切なポイントとなります。
お仏壇を移動させるときには、お仏壇及び掛けられている掛け軸や本尊などのお魂抜き(もしくは遷座法要)をしなくてはなりません。宗派によってはしなくても良いと案内している記事も確認できますが、一部の特別な宗派だけであり、ほとんどの宗派で必要となります。
お仏壇のお魂抜きが済んでいない状態で渡されますと、引き受けた方が困ってしまいます。さらに、もし、お仏壇に入れていたお位牌が引き取った場所では使われず、別の方のお位牌になるようなことがあるかもしれません。
そうなれば、全く異なる方のご先祖様を守るお家としてお仏壇が存在することとなります。魂抜きをして頂けましたら、一度、お仏壇をリセットしまして、新しい場所で今一度魂入れを行いまして、今後のご先祖様を御守りするお家となり得ます。
いかがだったでしょうか。お仏壇を譲り渡すときや譲り受けるときにご注意頂くべき5つのポイントをご説明いたしました。
譲り渡す方にとっては、渡すだけで問題ないかもしれませんが、受け取る方にとってはその後お仏壇を見ていく立場になります。より5つの点にご注意頂きまして受け取られた方がよろしいかと思います。
コメント